危険なアイツと同居生活【番外編】
「バイトって、きっとお金貰うだけのものじゃないんだぁ。
社会勉強なんだよ」
蒼の言う通りだと思う。
そして、そんな考え方の蒼は真面目だと感じた。
誰が想像するかな、本当の碧は、すごく真面目で前向きで。
繊細で、優しくて、無邪気で、甘いってこと。
あたしはそんな蒼が大好きだ。
「さぁ、行こう!」
蒼は玄関先に置いてある鍵を取り、あたしの手を握る。
いきなり触れられた手が温かくて、やっぱり胸がじーんとしてにやけてしまったんだ。
こんななんでもない毎日が、すごく楽しい。
こうやって、蒼となんでもない思い出をたくさん重ねていきたい。