「 好 き だ よ 」
.
.
閉会式が始まるため自クラスの列へと歩き出していると、白石、と背後から名前を呼ばれた。
振り返ると、朝見た時よりこんがり日に焼けた田端の姿がひとつ。
「あっこならもう自分の列並んでるよ?」
「ちっげえわ。 ウタって奴、なんか足痛めてたぞ」
「……それ、私に言ってる?」
「あ? お前以外に誰がいんだよ」
そう言って、怪訝な顔する田端。
「ほら。 片思い同士協力しあおーや」
それからポン、と肩に手を置かれた。
……絶対変な勘違いしてて萎える。
「だから何もないって──…」
「───あ、田端くん、いいところにいた!」
ふと背後からそんな声がして振り返ると、養護教諭の三田先生が、どこか焦りをにじませながら駆け寄ってきた。