ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
心臓の音が、聞こえちゃう…っ





ドキドキと鼓動は大きく鳴り響き、蓮から伝わる体温が、恥ずかしいような嬉しい気持ちでいっぱいだった。





「なっちゃん、好き」





「うん、知ってる」





「大好き」





私はよしよしと、小さな子をあやすように頭をぽんぽんと撫でた。





「僕、不安だったんだ」


「不安?」


「うん。あの先輩が現れて、なっちゃんが取られちゃうんじゃないかって。今までなっちゃん、男と関わること全然なかったし、僕がいるからって調子に乗ってた」





蓮…





蓮がそんな風に思ってたなんて、全然気がつかなかった。





「なっちゃんは僕のこと男として見てくれないし、好きって言っても信じてくれなくて、焦ってた」





「それは…ごめんなさい…」





まさか自分がここまで鈍い人間だとは思ってなかったものでして…
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