僕等のネイロ
「何よ翔がどうしたのよ」


私が言ってもお母さんは何も言わない。


嫌な予感がした。


「事故に…遭ったって…」


嘘だ。


何故かそう思った。


お母さんが嘘つくわけないのに。


「病院…どこですか…」


「翔くんのおばあちゃんの家の近くの…」


「無理だ、今会いに行ったって、会えない…」


「明日!!朝一番で!!」


何言ってるの…??みんな。


「今から行こう」


私が呟いた。


「明日までなんて、待てない。怖くて…私待てない」
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