××したいくらい、好き。

鋭くとがった……。


「な、ないふ……!?」


たらりと冷や汗が一筋、背中に流れた。


「うん。絆奈ちゃんに何かあったとき、これで守るからね」

「………」


ひくひくと引きつる顔をどうにもできないまま、私はいつかこの人に殺されるんじゃないかと思うと今度はめまいが起きて倒れそうになりました。


「他にもあるよー。ふとしたときに出すかわいい声を聞き逃さない為のボイスレコーダーとか、記念日を忘れないためのメモ帳とかー」

「も、もういいからそのナイフをしまってください……」


恐怖のあまり、はわわと椅子にしがみついていると。

かいとくんはクスッと笑った。


「絆奈ちゃん」

「……」

「僕が怖い?」

「え?」


見ればかいとくんは、いつぞやの危なげな雰囲気をまとっていた。



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