××したいくらい、好き。
「か、かいとく……」
拒絶しようとしても、体が動かなくて、くらくらして、どうしようもできなくて。
たとえるなら、水の中にゆっくり沈んでいく感覚。
ただ、かいとくんにしがみついていることしか、できなかった。
「絆奈、好き……」
私の名前を呼ぶかいとくんの声が熱を帯びる。
さらに、力が抜けていく。
もう…だめ……!!
ぎゅっと目をつぶった時だった。
―――ヴヴ…ッ
「!!」
私の携帯の音で我に返る私。
かいとくんも、そっと私から離れてくれた。
とたん、この間感じた空気の冷たさを感じる。
…でも、この間とは少し違う。
今は、少しだけ……さみしい感じ。
って何考えてるんだろう私…!!