××したいくらい、好き。

「……あ…」


……恥ずかしい…?


その瞬間、顔がボボボッと熱くなった。


そういえば、私……。


ちらりとかいとくんを見ると、かいとくんは「ん?」といったように首を傾げてきた。

どこか生気の失われた瞳の奥に私が移ると、余計に恥ずかしくなってしまって。


だって、だって私……!!

かいとくんと、ききききキス……しちゃったんだよ……!!


「なに、赤くなってるの?」


そんなに僕、かっこいいかなあ?なんて言いながらさらに私を撮ろうとカメラを構えるかいとくん。


「…っ、なんでわざわざい2台で撮るかなぁ…」

「一枚は持ち運ぶ用、もう一枚は観賞用」

「…………」


かいとくんは、いつもこんな感じの人。

全然変わらない。

私は…こんなにドキドキして、恥ずかしくて、かいとくんの顔を見たり名前を聞いたりしただけで胸が苦しくなったり…

もう、病気なんじゃないかなって思って本当に病院に行こうかと思ったんだけれど…。



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