好きですか? いいえ・・・。
夢から覚める。





とうとう言わせてしまった。言わせちゃいけない言葉、落合くんの口から。



この言葉は、私にとっては初めてのことで、女の子なら誰でも憧れる言葉。素敵な言葉。のはずなのに……。



どうしてだろう。私の心は、痛い。



「え? ど、どういうこと?」



私は知らない風を装った。そのことが落合くんを更にどん底へ突き落としてしまうことを言ってから気づいた。



「そのままだよ。オレ、財満さんのこと好き。」



顔が赤くなる。胸がジーンと何かが込みあがってくるような感覚。……わかりにくい。とにかく、嫌な感じじゃない。むしろ、心地いいような、少し熱くて毛布を蹴り飛ばしたいような、そんな感覚。



「好きって、あの好き……ってこと?」



私はずるい。落合くんは、「そう。あの好きってやつ。」とかなり冷静、もしくは冷静さを保っているような口調で、言った。




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