好きですか? いいえ・・・。
「もうすぐ中間テストじゃんかー?」
「そうだね。あと2週間くらいだっけ?」
保健室のカレンダーには、「中間テスト」の文字が赤いホワイトマーカーで書かれてあった。
「オレ、万年追試なんだよね。でも、今年から受験もあるわけじゃん? さすがにヤバイなって思ってさ……。」
そっか。私たちは受験があるんだ。もうすぐ高校生じゃなくなるんだ。つまり、今年あるいろんなイベントや学校行事はもう一生味わうことができないんだ。急な現実を目の当たりにして、ため息が出た。
ん?
「っていうか、落合くん、大学受験する気なの?」
「わ、悪いかよ?」
「別にいいと思うよ? 高校入試の時も、記念受験する人いたし。」
「そ、そうじゃなくて! オレは、大学に入るために大学受験すんの!」
傍で聞いていた山辺先生がクスッと笑った。