好きですか? いいえ・・・。





「山辺……先生は?」



「職員会議……。」



「職員会議……。」彼は私の言葉を復唱した。まるで何か大事なおまじないのように、重みを噛み締めて。



「職員会議ってどういうこと話してると思う? ……思います?」



「へっ?」何その質問。でも嫌いじゃない。その質問。



「……問題のある生徒のリスト作成とか?」



「問題のある生徒のリスト作成?」



彼は私の回答を復唱して、お腹を押さえて前屈みになって笑った。



「面白いこと言うじゃん! ……言いますね。」



面白い質問するじゃん! ……しますね。って思った。彼は悪い人じゃない。私が歩けない人でもちゃんと普通の人と同じように見てくれる。



仲良くなりたいって思う。彼と。というか、歩けなくなった今、彼以外の人と仲良くなれる自信がない。



それくらい衝撃的で、笑劇的な出会い。未だギターケースが水平になるほど前屈みで笑っている、彼の名前は、落合拓夢(おちあいたくむ)。




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