月光夜話:朧
郁美「――弓月飛蹴か…」
朧「―――!」
郁美「今の蹴り技の名じゃ……まぁまぁの闘いじゃが、甘いのぅ。今度の龍使いは、熱いだけが取り得のようじゃ」

SE:シュウウゥゥ(変身を解く朧、龍司に戻る)

龍司「―――ほれ、返すぜ。牙と月」

SE:ヒュッ(珠と刀を投げつける龍司)
   パシィッ(受け取る郁美)

郁美「ふん、乱暴じゃの」
龍司「ご丁寧にやってられるかっての…さぁ、説明してくれるんだろうな…親父」

SE:ジャリッ(物陰から出てくる父親)

父親「――――気が付いていたのか…流石だ、龍司」
龍司「アンだけ耳が良くなったら何でも聞こえるっつーの!
   親父の鼻息のおかげてあの野郎の気配が全く分からなかった位だからな」
父親「むぅ…それは悪かったな」
郁美「くっくっくっ、つくづく面白いヤツを育てたものじゃな」
龍司「てめぇもその体でヘラヘラ笑ってんじゃねぇっ!さっさと郁美から離れろっ!」
郁美「―――――それは無理じゃ、この娘はすでにワシの依り代じゃからのう」
龍司「何だってっ?どういう事だっ!」
父親「それは私から説明しよう…龍司」
龍司「親父…」
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