名前のないStory
「あ、36です」



ほー…。さすが定時制。
んま、俺らの学年には60過ぎのじぃちゃんもいるしなー。







着々と自己紹介は進んでく。
緊張してんだろーな。みててめっちゃ面白い 笑



「二本松中学校出身、花崎愛莉です。」

「…おー」

「ん」



黒髪に前髪パッツンの子が立ち上がった。
いわゆるV系のファッション。

可愛いとは思うけどなんか俺と住む世界ちげぇわ



「…―よろしくお願いします」


他の奴等が教師に書かされただろー紙をみながら喋る中、その子は紙を一切見ずに自己紹介して軽くお辞儀して座った。

なんか、際立つ。
別に悪い意味じゃないけど。



「黒勢中学校出身、宮川詩歩。ヨロチン!!!あはっ!!!笑」

「……」

「……」

「シケたし!!笑」

「詩歩、すべったで!!笑」



…コイツら俺んとこの後輩か。
さすが黒勢、ヤンキぃ 笑

入学当初の俺らほどじゃねーけど。
こいつらなんかまだ可愛いわ


んまー、他に印象強いヤツは無くして自己紹介は終り



「チョット一年生立ってイス並べ替えてー!!」



終ってすぐに俺らと向い合せに並べてたイス達を並べ直す為に、一年生全員が立たされた。
おーおー、動け動け新入生!!笑



「ゆうちゃん、ゆうちゃん!!」

「んー?」

「ゴスロリ?」

「おー…!!ゴスロリ!」



たまたまV系女子(名前覚えてねぇ)が俺らの前に立つ。


腕になんかジャラジャラつけて、左右靴下の色が違ってたり

V系に興味がねぇからマジマジみるのは多分初めてだと思う。
なんつーか…動物園で見た事ない動物を見た時の感動??笑



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