先生、好きです……!!!

『その猫は時速60kmで走ります。』

ニヤけながら不意に時計を見ると…………!


あと25分しかないじゃん!!!

ご飯を食べる。と言うよりもご飯を押し込む。といった感じでなんとか、ゼリーまで完食した。

よし!!課題するぞー!!

あ、そういえば、まだ、言ってなかった。

私が好きな先生の名前と教科を言ってなかったね!!

私の好きな先生の名前は川野 陽(かわの よう)っていうの。あと、専門教科は英語。

年齢は……知らない。皆の噂と先生の発言から導かれた30代後半じゃないか説が有力。

見た目はね…肌はちょっと日焼けしてる。それ以外の鼻とか口とかは普通…かな?

皆はかっこよくないって言うけど、好きになったらかっこよく見えちゃうんだって。

皆もそうだよね!!??

っていうか、好きになるきっかけが顔なことってほとんどなくない?

好きになってから、見つめたり話したりしているうちに好きな理由とか、好きなポイントが増えていくんだよ。


おーっと、私、今、めっちゃイイコト言ったくない!?


しかも課題もラスト一問じゃーん!

でも、最後の最後に私の嫌いな英訳かあ…。

『The cat ran 60kilometer an hour.』

え?ねこちゃん走るの速すぎません?

ま、いっか。とりあえず答え書いとこ…。

A.その猫は時速60キロメートルで走ります。


よっしゃあー!課題終わったー!!

授業の教室に行かなきゃね‼

あとは、水曜日の単語テストに備えて勉強しよっと…。

*****
『規律!きょうつけ!礼!』

《お願いします。》

『着席!』

『出席とるぞー。浅間 薫!……。』

【はい。】

ただいま、川野先生の授業中。ちなみに私はなぜだかずっと一番前の席だ。席替えがあっても私はいつもこの席だ。

でも、まあ…先生に近いし、いいんだけど、ね!?

先生に理由を聞いても なんとなく。 って言われて教えてくれない。

『栗山美海!』

「あ、は、はい。」
あ、いけない、いけない、完璧にボーッとしてたわ…

『今、完全にボーッとしてたやろ。恋の悩みか~?』

クラスの皆が笑う。

「ち、違います!!」
とりあえず否定するけど、間違ってないなとか思ったりする。

『えーっと、課題チェックする…。』

と、いつもの台詞を言って、皆の課題を見る。

トップバッターは、座席的に私からになる。

『お、課題終わ…。』

先生が私のテキストをみるなりいきなり笑いだした。

私は理解できずにおどおどする。

皆は《先生、どうしたんですかー?》とか言っている。

『相変わらずやね。傑作やわ。』

意味のわからない発言をして、クラスの皆の課題を見進めて行った。

『今日の課題のポイントは…』

先生が授業を進めていく。先生の授業は分かりやすい。生徒からも授業は割と人気がある。

だけと、怒るとめっちゃ怖い。

しかも、女子にも普通に怒る。

だから、あんまり女子には好かれない。

私はもう、バレてるかもしれないけど、めっちゃ忘れっぽくてボーッとしてるから、結構怒られてしまう。

しかも、私は小テストにもあまり受からないし。他の女子の2倍以上は怒られてるかな……。

私が先生を好きなのは、『優しいから』とかじゃないし。別に怒られてるから嫌いとか、そんな浅はかなことは言わない。
ただ甘いだけの『優しさ』はホントの「優しさ」じゃないと思う。厳しくて、時々優しいくらいがちょうどいいんだよ。

そんなことを考えてたら、
『美海さん。8の3、この答えはなんですか。』

「えーと、この猫は…」
先生が必死に笑うのをこらえている。

「時速60キロメートルで走ります。」

クラスの人達が笑い出す。
それと同時に先生も笑い出す。

私だけが訳もわからず呆然としていた。

え、だって…The cat ran…

「あ!!!自制だ!《走ります。》じゃなくて《走った》にすればいいんですね!!」

先生とクラスの人達が爆笑する。

『ま、まあ、確かにそれもだけど笑』

「なんで?え、絶対あってますよ!!!」
もう!皆、なんでわらってるのさ!!わけわかんないよ!!


先生が笑いながら言った。


『あなたはcatとcarの違いも分からないんですか?』

「!ああ!!!!あああ!!!うそおおおおお!!!」


いや、確かに私だって猫ちゃんが走るの速すぎません?と思ったんだよ…。まさかの猫と車を見間違ったよ…。

『授業前に慌ててとくからですよー』

「すみませんでした、、、」

『ま、面白かったからいいけどね。でも、今度からはゆっくり解いて下らないミスをするなよー?』

「は、はい……。」


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