桜ヶ丘物語
現在地、美丘高校正門前。

右、柚月聡。

左、お邪魔虫。




「って、お邪魔虫だとぉ!」

「…!なぜ分かった!」

「声に出てんだよ!このうっすらとんかち!!」

「んだとぉ?!」

「はい、ストーップ」


恥ずかしいし、近所迷惑だから止めようね。

そう言ってさわやかに微笑む聡の目が、

「てめぇら、これ以上ガタガタぬかすんなら、コンクリートに詰めて東京湾に沈めて、二度とお天道様の下を歩けないようにすんぞ?アン?」


と言っているような気がしたのは、どうか俺の気のせいであって欲しい。




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