桜ヶ丘物語


「興味ないから。ごめんなさい」



それじゃぁ、と言って離れようとした私に少し日焼けした黒い腕が伸びる。


待て、と。



やめて。

触らないで。

離してよ。


これ以上話が長引くなんて堪えられない。


「なぁ、そういう態度は良くないんじゃねぇ?こっちは仲良くなりたいっつってるだけなんだしよぉ?」



さっきまでの粛清とした態度は何処へやら。




あぁ…いつものパターン。
メンドクサイ。



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