6人目
自衛隊介入
陸上自衛隊の89式小銃が、一斉射撃を開始した。

男の体を撃ち抜く5.56ミリ弾。

まさしく蜂の巣という言葉が相応しい。

警察官の拳銃では銃創が出来るだけで流血すらもたらさなかったが、この一斉射では、男の肉体は目に見えて欠損していく。

肉片が飛び散り、原形を留められなくなった腕や足が千切れ落ちる。

「撃ち方止め!止め!」

部隊長が命令を下した。

射撃が止む。

硝煙が晴れ、目の前に横たわるのはズタボロと化した男の姿。

余りにも無惨な姿だ。

たった1人の男を射殺するには、過剰殺戮ともいえる攻撃。

< 21 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop