6人目
…男がここで死んでいれば、確かにそうだったかもしれない。

「くく…」

喉の奥から聞こえてくるような、くぐもった声。

部隊長は我が耳を疑った。

「流石に警察とは違うな…俺の肉体をここまで破壊するとは、大した火力…自衛隊の兵器という奴も、存外に役立つ」

ボロ雑巾のようになった男の肉体が、ゆっくりと起き上がる。

千切れ落ちた腕や足が、磁石で引き寄せられるように傷口に吸い付く。

銃創が、塞がっていく。

まるでビデオの巻き戻しを見ているようだ。

死体同然になっていた男の姿が、見る見るうちに元の美丈夫へと戻っていく…。

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