S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。


「いつも俺、黒崎のむさ苦しい声で起きるんだけど」


「申し訳ございません椿様。今後は起床時の発生練習を抜かりなく取り組んだのちにお声をおかけして───」


「そんなこと言ったら黒崎さんが可哀想でしょうが……!!」



黒崎さんもいくら側近だからってなにを言わされてるんだ……。



「悪くないな」


「え?」



そんな私を視界に映した椿の口もとが、微かに緩んだ。



「明里が妻になったら、毎朝お前の声で起こされるってことでしょ?」


「妻……!?」


「なにこれ。最高の目覚めだろ」



~~~~……!!


毎回毎回、自由すぎる発言にどれだけ驚かされてると思ってるのよ。


不意打ちにもほどがあるってば!

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