理不尽


泣き笑いみたいな顔をする彼を見て
何が言いたいか分かった。

「あと…どれくらい…なの…?」


「はは」

質問に答えないで彼は笑った。
全てを諦めて
心を閉ざして

何も感じないようにして

少しでも傷つかずに済むように

少しでも痛みが薄れるように


“余命”という残酷な現実から目を逸らしたくて


それでもやっぱり

とても傷付いていて




少しばかり聞いたことを後悔した。


でもやっぱり、聞くべきだと思う。

まだ15歳の私たちには抱えきれない重荷を
一緒に背負ってあげたい。


私も彼の力になりたい。


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