お稲荷様のお呼びです!
ひーちゃんの目を逸らさずに首を傾げる。
この目は何かを探り入れようとしてる時の目だ。
もしかして、この前私がこっそりひーちゃんのノートに落書きしてたのバレた?
それとも――
「昨日のあの男の方とはどういう関係なわけ」
「ふぇ……?」
出てきた声は間抜けな声。
そんな私を逃がさないように、ひーちゃんが迫ってくる。
「あれだけの人だかりを作りだした人物と接点があるとは、意外だった」
「え、えっと……」
「彼氏?」
私には彼氏なんて存在いるわけないし、ひーちゃんは一体誰と勘違いして……
って!!まさか?!
嘉さんのこと言ってる?!
迫ってきていたひーちゃんを逆に襲い返すように、ひーちゃんの肩を掴んだ。