ワケありルームシェア
「あ、眞白先輩来ないから応接室に行かないと……。」
「分かった。」
天文学部はみんなで朝食を食べるのが伝統らしくて、私が入ってきた時にはもうそういうルールが作られてた。
廊下を進む止めなれた後ろ姿がひとつ。
「あ、莎駆先輩!一人ですか?」
「理駆、後でくる。」
莎駆先輩はいつも理駆先輩と一緒にいる。
理駆先輩とは対照的ですごく静かな可愛い先輩だ。
「緋山君と莎駆先輩が並ぶと身長差が目立つね。」
「哀川、それは僕も小さいと言いたいのかな?」
「あ、理駆先輩だ。」
後ろから声がしたと思ったら理駆先輩が立っていた。
「えっ!そんな訳では無いですよ……。そんなこと言ったら私の方が小さいですし………。」
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