ワケありルームシェア
それから、哀川さんは部屋で休むことになった。いや、無理やり部屋にやったという方が正しいかもしれないけど。

「で、螢は澪月のこと好きなんだなぁ。俺に協力を求めるほど。」
「なんでそういう結論になるの。」
「いや、笑った顔ずっと見てたじゃん。」
そんなに見てたのか……。
そりゃ、哀川さんの笑った顔好きだけどさ…………。

あ、…………………。

「……好き?哀川さんの笑った顔が。」
なるほど。僕は哀川さんの笑った顔が好きなんだ。
「あ、もう気づいたのかよ〜。」
「………そこまで鈍感じゃないから。」
小説でも読んだことある。実際には恋なんてしたことないけど。
すると澄はソファーに寝転ぶ。
「そもそも、あんな可愛い子と一緒に住んでて好きにならない方がおかしいだろ。あ、俺は澪月に手を出すつもりは無いから。」
と言って笑う澄。
何が面白いかわからないけど、きっと澄の中では何か面白いことでもあったんだろう。
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