ワケありルームシェア
「殺されそうになったって言ったでしょ?その後、お兄ちゃんは自分で自分をナイフで刺したの。」
「そして、お兄ちゃんが倒れてきた。私に覆いかぶさってきたの。」
「その後、お姉ちゃんが来て、逃げるための家を用意してくれてたの。」
「だけど、それから人に触られるとお兄ちゃんが死んじゃった時を思い出して。今まで私が触れてきた人が死んじゃって。」
「学校に行くことになっても、事件を知ってる人からは人殺しなんて言われて、ずっと虐められてたよ。」
「そしたら、いつからか、人に見られるのが嫌になって。私が誰かを見ることによって相手に嫌な思いをさせてるんじゃないかって思い込んじゃって………。」
「そんなはず、ないのにね。」
「それから、世界を、レンズ越しでしか、見れなくなっちゃったの。」
笑顔を作る哀川さん。
きっとこの笑顔は、長い時間をかけて作り上げた“仮面”。