ワケありルームシェア
_______________カチャカチャ。
洗い物をしているのだろうか、先ほどとは違う音が響く。
そして何気なく携帯を開くと兄さんからの大量のメール。
そういえば、兄さんからのメールに1回も返信してない。
まぁいいか。
兄さんのことだから1回返信したら毎日送ってきそうだ。
ちゃんと内容は見てるけど。

「緋山君、お風呂沸いたから好きな時に入ってね。」
「…ん。」
そしてリビングの机でノートを広げる哀川さん。
きっと今日の分の授業をまとめるんだろう。
驚異的な記憶力で。




「あ、」





「英語のノート見せて。」
今日は英語の時間は夢の中にいた。
だからノートなんて一切とってない。
「あっ!そうだったね!はい、字が汚くてごめんね。」
「ありがと。」
お風呂入る前にやりきれるかな。

ノートを開いて驚く。
すごく見やすいノートのまとめ方だ。
「哀川さんって、器用なんだね。」
「えっ、急にどうしたの?」
「哀川さんは不器用ってイメージがあったけど、料理とかしてる時点で器用か……。」
「ぶ、不器用ではないけど器用でもないよ。細かい作業が好きなの。」
「僕は嫌い。」
細かい作業をしていると眠たくなる。
現に今も寝そうだし。
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