無気力王子とじれ甘同居。
「こ、こちらになります」
「ふーん」
部屋を案内された松下くんはそれだけ言って、部屋の端に片された敷布団にカバンをヒョイっとなげた。
「……じゃっ」
「へっ?!」
──────バタン
ぼーっと松下くんを見ていると、軽く肩を押され、私は部屋から追い出されてしまった。
ちょっと…ここ、私のうちなんですけど…。
なんで、出て行けみたいな…。
「あーあー」
私は自分の部屋のベッドにダイブしてから、そう声を漏らした。
女の子が来ると思ったのに。
綺麗な女の子が来るって…春子さん、なにを勘違いしたらそうなるのよ…。
まぁ、確かに松下くん、美少年だけどさぁ。