無気力王子とじれ甘同居。


「恐ろしい事が起こってしまった」


「へ?」


「さっき1階の廊下で香山(担任)とばったり会ったんだ…」


「うん」


「俺、今回のテスト1枚でも赤点とったら留年らしい」


「は?!留年?!」


「うん。なんかやっぱり学年ワースト1位みたいで成績」


…だろうね。


授業はずっと寝てるし勉強だってしないみたいだし、身から出た錆だよこりゃ。


「それに香山、テストで俺のことをずっと見張ってるなんて言いやがった。これじゃカンニングもできやしない」


いや、するつもりだったのかよ…。



それで…そんな話を私にして、松下くんどういうつもりなんだろう。



「それでさ…祐実」


っ?!


松下くんが一歩こちらに歩み寄って名前を呼ぶので思わずドキッとする。




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