君を、ずっと。【完】


いなくなった時になんとなく、気が付いてた。



何度連絡しても返事がない。


あぁ

もしかしたらと。



すみれに確認したらやっぱり俺の読み通りだった。


『美羽はもう記憶が戻ってる。それで、あんたの前から消えるって…そう言ってた』

『ごめん…まだ、言えてない。あんたが嘘をついてまで美羽の傍にいたこと。あんた、美羽のこと…好きなんでしょ?』



『お願い、あの子を…救ってあげて。それはあんたしかできないよ…神山』



苦しそうに涙を流しながらいうすみれに

俺はあることを思い出したんだ。




あいつが記憶を無くしたあの、事故の日。


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