君を、ずっと。【完】
Side 理人




桜の木の下で誰かが泣いて、叫んでいた。


いつもならスルーするくせに、今日だけは足がそっちへと動いていった。



そして聞こえてきたその声に、名前に俺は目を見開いた。




「好きなんだよ…っ神山…っ」


俺の名前を呼んで、必死に涙を拭う彼女



「あんたじゃなきゃ…っだめなんだよ…っ」



まるであの日の返事を今、叫んでいるかのように

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