御曹司の蜜愛は溺れるほど甘い~どうしても、恋だと知りたくない。~
早穂子としては、始に求められて嫌だと思うことは一度もない。

好きな男の腕の中にいられるのであれば、昼間だろうがなんだろうが純粋に嬉しい。


(でも、違ったら恥ずかしいし……)


「それは……」


どういう意味ですかと言葉を続けようとしたのだが、振り返ると同時に始が顔を近づけてきて唇を奪われる。

触れ合った唇は熱く熱を持っていて、しばらくして離れると同時に、始が早穂子の目を覗き込んでささやいた。


「欲しがりな俺に幻滅する?」


少し赤みがかった始の瞳は、まるで発光するかのようにきらめいて、早穂子の心を捕まえ離さない。


(幻滅なんて……あるはずないのに)


「そんなわけないじゃないですか」


首を横に振ると、始はホッとしたように笑って、今度は両手で早穂子の頬を丁寧に包み込み、頬を傾け口づける。


「サホちゃんは優しいね……」


とろりと早穂子の体を甘い蜜で満たしていく……。

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