側婚

ピンポーン。

ガチャッ。

「こんばんは」

「福永さん……。
すいませんでした!!!」

今から約6時間前…。

『後で、連絡しますので。
仕事に行って下さい!!!』

『…えっ?
私の連絡先…』

『前に名刺もらいましたから、分かりますので。
早く行って下さい!!!』

『…分かりました。
連絡待ってます』

ガラッ。ガラガラガラ。

『ありがとうございました!!!』

大柄の作業服の男性がレジの前に来る。

『ありがとうございます。
合計890円になります』

大柄の作業服の男性が作業服のズボンのポケットに右手をつっこんで、青いトレーの上に小銭を出す。

『………はい。丁度です。
レシートは…』

『要らねぇよ』

『分かりました…』

『おい!』

『はい…』

『恋愛するのは良いが、ちゃんと仕事しろ!!!』

『はい…。
すいませんでした!!!』


「…お客さんに話を聞かれてたんじゃないかと思って、驚いて…慌てて…福永さんを追い出して…。
本当にすいませんでした!!!」

もう一度深く深く頭を下げる。

「私は気にしてませんから。
顔を上げて下さい。

さあ…」

「……はい…」

私は福永さんに促されたので、渋々顔を上げると。

私はまた謝る。

「あと…私の家ですみません……。
二人だけで話がしたかったので…」

それで家に呼んだんです!!!

「いえ、僕も二人だけで話したいと思ってたので…。
むしろ、誘ってもらって良かったですよ。
僕の家に…って誘うのは言いづらかったので」

「そうですよね!」

良かった!!!

勘違いされてない!!!

「じゃあ、どうするか決めましょうか!!!」
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