オットセイ
「そ、そんなんじゃないよ...」


カウっぺが震える声でそう言った。


それは怖さからではなく、愛美を殺す原因を作った蘭への怒りだということは、すぐに分かった。


そしてそこには、そんな蘭に言い返せない自分への情けなさが含まれていることも。


めらめらと怒りが湧いてきて、気付くとあたしは蘭の胸ぐらを掴んでいた。


「なんでそんなヘラヘラしてられんの!?愛美が死んだんだよ!!!」


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