最低男子





「いいよ。明日言っとくね」

『うん』





陸の一言で一瞬で決まった。

まだ受かったわけではないけど…求人雑誌を見ていた自分とか、焦っていた自分が馬鹿らしく感じた瞬間だった。






海を見ながら働ける何て幸せだな。

考えただけで、ニヤけてくる…







次の日―




仕事に行った陸から12時すぎに携帯に電話が入った。






「今、ここに来れる?」

『え?どこ?』

「今、面接したいって…迎えに行くから来れる?」

『うん、いいよ。スッピンでいいかな?』

「どうでもいいわ」


と、

陸は電話越しに笑っていた。




笑うなんて失礼なやつ。

と、思いながらも陸の迎えを待った。





< 16 / 370 >

この作品をシェア

pagetop