最低男子
「いいよ。明日言っとくね」
『うん』
陸の一言で一瞬で決まった。
まだ受かったわけではないけど…求人雑誌を見ていた自分とか、焦っていた自分が馬鹿らしく感じた瞬間だった。
海を見ながら働ける何て幸せだな。
考えただけで、ニヤけてくる…
次の日―
仕事に行った陸から12時すぎに携帯に電話が入った。
「今、ここに来れる?」
『え?どこ?』
「今、面接したいって…迎えに行くから来れる?」
『うん、いいよ。スッピンでいいかな?』
「どうでもいいわ」
と、
陸は電話越しに笑っていた。
笑うなんて失礼なやつ。
と、思いながらも陸の迎えを待った。