最低男子
「初めまして、店長の陽介です」
『初めまして』
「俺、戻ります」
と、
陸は仕事に戻るみたいで、事務所から去っていった。
陸がいなくなって、いきなり不安になった。
私の得意な人見知りが出て…
何を話せばいいのかわからず、あたふた。
とりあえず、
『初めまして、紗菜といいます』
と、
精一杯の自己紹介をした。
恰好も恰好だし…
コミュニケーションもいまいちだし…
受かると思ってないから、どこか開き直っている自分がいた。