最低男子
私の準備が出来次第、家を出て…近くのこぢんまりとした居酒屋に行った。
常連と言うほどではないけど…
陸は何回か行った事がある程度らしい。
テーブルに案内され、真っ先にビールを頼んだ陸。
嬉しそう。
「勝手に乾杯」
『乾杯』
私はお水で乾杯。
こう見えても、まだ19歳だから…
もう少しで、20歳。
早く大人になって、陸とお酒を飲みたい。
その後、陸が頼んだ料理が続々と来て…それを少しずつつまむ感じだった。
『海行きたい』
「いいよ」
『何で、そんなに優しいの?』
「いつも優しいじゃん」
いやいやいや、
復縁してからは優しかったけど…
その前はどん底だった。
今では笑えるけど、あの時は必死だった事を思い出す。