最低男子




バイトの忙しい時間だけが一番の至福の時だった。




ただ、理由は、

陸の事を考えなくていいからって事。



けど、陸の事が好きであろう新人ちゃんが私の視界に入ってくるから鬱陶しい。




私、更年期かな。

イライラしすぎて、ヤバい…





『いらっしゃいませ〜』

「今日、あの〜男の人いないんですか?」

『あの方ですか?』



と、

2階にいた店長を指さすと女の子はすぐに首を横に振った。






その瞬間、この子の目的が理解できた気がした。






『今日はいないです』

「そうなんだ。残念」






正直、陸目的の女性は少なくない。




聞かれるたびに、イライラする…

もう、この際「陸はいません」という張り紙をしときたい。








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