最低男子





痛みと戦っているうちに、確実に感覚が短くなっている事を感じていた。





空が明るくなった頃に病院に向かった。




車の中でも、容赦なく陣痛が襲ってきた。

運転中の陸も手を握ってくれていた。





『もう死ぬ』

「紗菜が死んだら俺、一人ぼっちだよ」

『それはダメ』

「だろ?頑張ろう」

『うん、頑張る』





病院に着くと、

部屋に案内され…来る陣痛と戦っていた。





陸がいなかったら本当に死んでると思う。

って、

思うくらい…気絶寸前だった。





私の親と、陸の親にも連絡を取り…今から向かってくれるとの事だった。




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