君には僕しか見えない。


俺に対して日常生活で微笑みかけるのは、
家族くらいだ。


後はたまに話す人に愛想笑いをされる
だけ。




久しぶりの普通の高校生らしい光景に内心
嬉々としながら俺は彼女に、一応ひきつった
笑顔を返した。


彼女は俺の下手くそな笑顔については
何も触れずにまた空を見上げると、鼻歌を
歌い出した。
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