君には僕しか見えない。


まだ俺が側にいるというのに、こちらにもう
目すら向けない。


元々人と仲良くなりやすい人なのかもしれない。


ほとんど話したことのない俺の前でも、
時々音の外れる鼻歌を歌い続けている。


それに、いきなり名前呼びだ。
特に嫌な気はしないが。


「……じゃ、じゃあ。篠沢さん。
俺もう行くんで…。」
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