罪な男
「え、まじで!?それは禁句だろ!」
「でも、大輔も知ってるでしょ?
先輩には婚約者がいるんだよ。
今は私が隣にいても良い時期なのかもしれないけど その内私が邪魔になる。
いらなくなったとしても あの人は優しいから自分からは別れてなんて言い出せない。
だから、私から言わなきゃいけないと思うの。
早いうちにね。」
まぁ確かにな。
と、大輔は言う。
「って、暗い話になっちゃったじゃん。
早く作業始めちゃお!」
カメラを手に取る。
今日は掲示用の写真だっけ?
「澪。ごめん。それ嘘。」
「は?嘘?それってどう言う事?」
そう言った時 大輔はしーっと
鼻の前で人差し指を立てた。
「あ、もしもし?俺です。
澪が先輩に会いにサークル来てますよ。」
何をするのかと思えば
大輔は携帯を取り出し、誰かに電話をかけ始めた。