君から最後の恋文 〜love-letter~


もっと、もっと……

俺の全部が逢沢を求めていた。



『泣かないで、恋文…』


『…………今、名前』




恋文。


もっと、近づきたかった。

『恋文……』




好き



やっぱり言葉にできなくて。


否定されたらどうしよう。

父さんみたいに、冷たい声で拒否されたら?



きっと俺は、泣いてしまう。


恋文だけは、失いたくなかった。

俺の、光だから。
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