君から最後の恋文 〜love-letter~
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夏休みに入る前には、
俺と逢沢はすごく仲良くなっていた。
『星川くん……っ』
でも、ある日…君は泣いていたんだ。
綺麗な雫を大きな瞳から落として。
あぁ、綺麗だ。
そう思った。
『どうした…?』
放課後の2組の教室、空いてる窓から蒸し暑い影が吹いて俺の黒髪を揺らす。
『…………ほ、しかわくっ…』
俺の名前を呼んで、涙を流す君が愛しくて。
気付いてしまった。
──俺、逢沢が好きだ。
気付いた時には逢沢を引き寄せて
ぎゅっとその震える体を腕の中に閉じ込めていた。
『…星、川くんっ?』
もっと、その可愛い声で俺の名を呼んで。
もっと、その小さな体で俺に触れて。