君から最後の恋文 〜love-letter~
「あのぉー、ここ教室ってわかってる?」
唇が触れる前にそんな声が聞こえてきた。
あ、やべ。
李人がニヤニヤしながら俺に言う。
「ラブラブだねぇ」
完全に忘れてた。
「お、櫻ちゃん……また、後でね?」
恋文は相当恥ずかしかったのか
顔を真っ赤にさせて小走りで教室から出ていった。
何、あれ。
可愛い、可愛すぎる。
「あぁもー、恋文が好きすぎてやばい」
片手で顔を覆ってそう呟くと
李人は呆れたように、
バカップル…と席に戻って行った。