甘え下手を治すには溺愛を
45.千紗:クラクラ
 ベッドに入ったあとは、目が合うとキスをされて、裕は確かめるように体に触れた。

 でも優しく触れるだけで、怖がるようなことはしなかった。

 クラクラするほどにずっと甘やかすように触れてくる裕の隣でいつ寝たのか分からないまま眠って、目が覚めてもキスをされ、たぶん寝ててもキスをされてて、キスで目が覚めることもあって……。

 今が夜なのか朝なのか分からないまま……。

「裕……。クラクラし過ぎて……。」

「うん。俺も。
 もう千紗なしじゃいられない。
 好きだよ。千紗……。」

 私も裕が好き。裕なしじゃいられないよ。

 その言葉はまた唇に塞がれて声に出すことは出来なかった。
< 50 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop