世界が終わるその時に。

守るべきもの

ホシノside


昨日から降っている雨が木々に安らぎを与え、花たちに生命を与える。

それを眺めて私、ホシノはため息をついた。

私の家は代々魔法使いの血を受け継いでいて、もちろん私も魔法を使うことができる。
でも近年は魔法を使える人が激減。
原因は私の住んでいる王国と隣の国『エイナ王国』との対立だった。
Cの土地に住んでいる男の人のほとんどが徴兵され出国。ほとんどの人が生還してこなかった。
私の住んでいるBの土地に住んでいる魔法使いや医者、まじない師のほとんども出国の義務でこの世から姿を消した。
本当のことを話すと、この戦いには勝つことができないと思っている。
なぜなら、エイナ王国には優れた魔法使いが多いからだ。
魔法学校もエイナ王国にある。

今、宮中に魔法使いがいないため私も宮中で働いている。

「どうして。こんなことに…」

ぽつりと、声に出すと現実味がわいてくる。
このままいけばこの国は崩壊する。
自分の推測が現実にならぬようにただ私は祈った。


「ホシノ、居るか?」

仕事を終えて家で書物を読んでいたら聞きなれた声がした。
小さなころからの幼馴染、リョウの声だった。
「居るよ。」
リョウにせいぜい届く大きさの声で返事をすると
パタンと本をとじた。
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