君のひだり
「実は来週ここで試合があるんだ。俺らの。だから、その、良かったら見に来てくれる?」
「もちろん!見たい!」
蒼瀬のサッカー見れるんだ!って思ったら思いっきり叫んでいた。
「あははは!そんなに大きな声出さなくても。でも、ありがとう。」
蒼瀬といればいるほどもっともっと知りたくなってしまう。
たまにドキッとしたり、嬉しくなったり、悲しくなったり。
もしかして、私・・・・
いやいや、それはないか!
1人で考えているとあっという間に駅に着いて朝と同じ電車に乗る。
帰りの電車は結構空いていて座ることが出来た。
スマホを取ろうとリュックを開けると、
「あっ!忘れてた!!」
「何を?」
不思議そうにリュックを除く蒼瀬。
「レモンの砂糖漬け。作ったんだけど、もう冷たくないかも。」