黒桜~サヨナラの前に~



「ふはっ!……それ、モテない男が聞いたら、切れられるよ~」



なんて言ってるけど、全く心配していないコイツ。



会社の同期で高橋 季里。



女だけどさばさばしているから、俺も付き合っていられる。



他の女は嫌だ。



「あ、ていうか、今日同期の奴等で飲みに行くって言ってたけど、行ける?」



「今日は……悪い。予定がある。」



今日は久しぶりに皆と集まるし、何より……舞娜の命日だ。



行かないわけが無い。



「えー、マジか。女子がさぁ、榊原の事連れてこいって煩かったんだけど……。」



「……絶対行かねぇわ。」



と言うと、また面白そうに笑う。



コイツのツボがよく分からない。


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