ちび太とゴリさん。


4時間後──



「いざ、戦場へ」



「はいっ!!」



私達はまるで戦に行くかのように。

気合を入れ、持参した懐中電灯片手に部屋を出た。



きっと私達の表情はこれから懇親会へ向かうものではないだろう。

どちらかと言えば、喧嘩をしに行くかのような。



まあ喧嘩だと、ちび太は100%の確率でボコボコにされるだろう。



そうこう考えながら、校門前に到着するまで一言も話さず。

緊張感を漂わせながら。

ただただ、目的地に向かって歩いた。



「つ、着いちゃった…」



校門前に到着すれば、アイツは早速ビビり倒している。



「ウジウジするな!」



「で、でも…」



「でも」とか言う言葉にイラッとしつつも、鋭い視線で睨めばアイツは視線を下に落とす。

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