ちび太とゴリさん。
そうだと、少し申し訳ない気分にもなる。
私は仕切りとなるカーテン越しに話し掛けた。
「さ、さっきは……ご、ごめん」
こんな捻くれた性格という事もあって、謝るのはかなり勇気がいる。
「……」
でも、中からは返事が返ってこない。
もしかして、ちび太を怒らせたとか?
「ね、ねぇ…ちび太??」
恐る恐るカーテンを少し開け様子を伺う。
えっ…?
そこにちび太の姿はなかった。
まだ帰って来てないって事?
部屋に飾ってある時計を見れば、私が帰って来てから30分は過ぎている。