ちび太とゴリさん。


「ゴリさん笑いすぎ!俺本気なんだからね?」



ちび太は私をムスッと睨みつけた。



「あーあー怖い怖いーーー人を殺しちゃいそー」



「バ、バカにしないでよ?!」



あまりにも優しく睨むものだから、ついついからかえば。

うっすら瞳に涙を潤ませて反論して来た。



きっとこれ以上やったら、泣くな。



「あーもう、分かったよ。さっ、部屋戻ろうぜ」



「それもそうだね」



私達は笑い合いながら、寮に入り部屋へと帰った。



***



「…へぇ〜。ボク、良いモノ、見ちゃったかも」



物陰に居た人物は、鼻歌混じりで自室へ戻って行った──

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