イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



楽しい時間はあっという間に過ぎていく。

木の実はご馳走になったお礼に片付けを買って出た。
でも、優しいジャスティンは、木の実と一緒に片付けをしてくれる。


「ナッツの仕事は何時から始まる?」



「朝の10時からです」


ジャスティンはグラスを拭き終わると、壁に掛けているデジタル時計を見た。


「明日の朝は一緒にここを出よう。
あ、それと、昼休みは一緒にランチして、帰りもまた一緒に帰ってこよう」



「え~、そんな悪いです。
それに、私、家探しもしなきゃならないので、帰りは自分で帰ってきます」


ジャスティンはこんな些細な事なのに、凹んでしまっている自分が情けなかった。


「うん、分かった……
ほら、もう遅いから部屋に戻っていいよ。
あの部屋にはバスもトイレも付いてるから、ゆっくり休んで…」


木の実は何となく元気がないジャスティンを見て、少し心配になる。


「ジャスティン、私がここに居るの本当は迷惑なんじゃない…?」


ジャスティンは前髪を止めていたカチューシャを取ると、首を横に振り無造作に髪を動かした。


「全然、そんな事ないよ。
逆に嬉しい… 本当だよ」


ジャスティンはそう言いながら、客室に向かう木の実を見送った。


木の実といるせいで起こるこの胸の高鳴りを、迷惑と思うのか、それとも歓迎と思うのか…?
まだ答えは出ないし、何も分からない。
それが、吉と出るのか凶と出るのかも…
でも、味わった事のない何かが、俺を包み込んでいくのは分かる。
恐怖と、快楽と、そして癒しのような不思議な何かが……








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